もしかしたら、こうなることは最初から決まっていたのかもしれない。

俺がどんなに抗おうと変えることの出来ない結末。






「・・・ぁ」



小さく声を漏らした琴美。

俺が止まった原因に気が付いたらしい。



ドアの隙間から漏れる光に視線を送れば、そこには相川さんと葉月が抱き合っている姿が。


この角度からは詳しくは見えないが、そう見えるのは確かだ。







『大地君、君は進路はどうするつもりか考えているか?』

『・・・いやー、まだ特に』





「・・・」



ふいに頭をよぎる、先程の会話。

迷う必要なんて、なかったのかもしれない。



俺は何も言わずに歩き出す。

戸惑いながら琴美も俺の後をついてきた。