「例え半分血が違っていたって、兄弟じゃん。同じ母親から産まれてるんだから。離れてた分、しばらくはどう接したらいいかわからないかもしれない。けどさ…いいじゃない……一人だろうと、信用できる。大切な家族がいるんだもの。生きてるんだもん。」


あたしの過去を、愁華は知っている。


だから、暁都くんは目を見開いて切なそうにあたしを見つめる。


「明星……俺…っごめん」


「謝んないでよ〜……ただ、過去を悔やんでも何もなんないんだから!現在(いま)を見て、出来なかったことをしてあげて、幸せな未来を築けばいいんだから!」


隣を見ると、暁都くんは俯いていた。


けど、横から見えた彼の目からは、綺麗な涙が流れて、地面にシミを作っていた。