全部俺のせいだ。俺があの女を勝手に上げてなければ、光都は刺されなかったかもしれない。
そこで、俺は別のことを思い出した……
「とう、さん……」
そう、父親だってその隣にいた女…みんな刺されてた。
けど、俺はそう言った時のおじさんの顔が一瞬でも歪んだのを見逃さなかった。
「…お父さんはね……」
ああ、なんとなく分かった気がする。
「……亡くなったんだ」
そうだと思った……
けど、なんでかな…ひどく泣いたんだ。
元はといえば、女に走ってとっかえひっかえで、夜の営みをしてた父親が原因でこうなった。
だから自業自得だろ?
なのにさ、やっぱり家族3人笑ってた時とか、結局女に走ったって父親はずっと優しいまま変わんなくて……
「……っく……ぅ」
これで、光都が目を覚まさなかったら。
俺は一人だ。親戚なんて頼りたくない。
「暁都くん。もしもの時は、私が引き取ろう。」
ふざけんなよ!
もしもの時、ってなんだよ!光都は死なねえよ……なあ、光都そうだよな?



![[完]君からの愛を](https://www.no-ichigo.jp/img/member/923380/wmb7aaulfs-thumb.jpg)