[完]その口、利けなくしてやるよ。



まあ、それからの俺たちの生活は最低だったよ。


両親はもちろん離婚。


そしたら、毎日父親は違う女をとっかえひっかえで、営みをして。


挙句の果てには、その中の女のひとりに殴られる始末。


まあ、そこまではいいとしよう。


ある日のことだった。


俺も中3になった頃、親父に振られた女が家に来た。


そんなこと知るはずもなく、どーせ今日の女だろうと思ったんだ。


女をお茶でもてなしてから、数時間後、父親が帰ってきた。


その時、違う女を連れてたからおかしいと思ったんだ。


それを見た振られた女は、狂った。


「誰よ!」


「だから、そういう関係だけだって。それで割り切ってただろう?」


父親が、めんどくさい。そういった瞬間、女は台所から包丁を取り出し、父親に向かって走った。


そんなの一瞬で、何か考える前に刺された。


もちろん、その隣にいた女も刺され、挙句の果てには……俺も刺された。


その時、最悪なタイミングで光都が帰ってきた。



「こ、っ……と……く、っな……っ!」


光都はリビングに来た時、刺されたんだ。