[完]その口、利けなくしてやるよ。



「…暁都……?光都?いるのか?」


「っ!まさかっ」


そうして、廊下にいた俺たちを見つけた時のふたりの顔は、青ざめていた。


俺は何故かすごく気持ちが冷めていた。



「暁都……光都、もう寝なさい」


そう言いながら俺たちに触ろうとした母親も、


「遅いから。明日は学校だろう?」


そう言いながら上に促そうとする父親も、


心の底から……



憎いと思った。



「触るな。俺にも、光都にも。」


今まで反抗なんて一度もしたことない俺が、そんなことを言ったことに驚いたのか、固まっていた。



涙を流し続ける光都の手を引いて、ベッドに戻った。