[完]その口、利けなくしてやるよ。



「っ…そんなのっ!あたしへの責任の押しつけじゃない!」


「元はといえば、お前だろ?」


まさかこの後、信じられない言葉が出てくるとは思ってもみなかった。



「あなただって!毎日毎日違う女を抱いてるくせに!」


「っ!な、その前にお前だろ!?お前が……お前が、」



「8年前に不倫して光都を産まなければ!」


さすがにもう小6だ。光都だって、4年生。この意味をわからないはずがない。


「に、っちゃ……」


横を見れば、静かに涙を流す光都がいた。


「……っ。なんてこと!…」


「そうしたら、俺たちは暁都と3人で。もしかしたら、他にも子供がいて、幸せに暮らせてたかもしれないのに。」



足が動かなかった。



その時、


バタンッーーー


光都がその場に座り込んでしまって、光都も俺も、ヤバいっ!と思った時には遅かった。