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あれは、俺がまだ小学3年で、光都は小学1年の頃だった。
「もう…やめてっ……!」
「だから!お前が悪いんだろ?!」
毎晩俺たちが眠ったころになると、ふたりは喧嘩を始めてた。
光都には聞こえないように、何とか頑張った。
俺は、ずっとずっと毎晩毎晩、聞こえてくる声から遮断するように耳を塞いでた。
“夜さえ我慢すればいい”
だって、朝になればまた“仲のいい家族”だったから。
近所の人にも羨ましがられるくらい、家族の中も良くて。夫婦仲も良くて。
皆の憧れの的になるような存在だったんだ。篠須家は。
そんな家が崩れていることに気づいてたのは、両親を除いて、俺だけだった___



![[完]君からの愛を](https://www.no-ichigo.jp/img/member/923380/wmb7aaulfs-thumb.jpg)