[完]その口、利けなくしてやるよ。



話してる途中、明星が紹介したい人がいると言って下に行った。


「彼氏とかかな♪」


と楽しそうに言う千咲さん。冗談じゃない。


「まさか」


颯也は真顔でそう言った。


……そうだ。惹かれてるのはあの時から俺だけじゃなかったんだったな。



そして、明星が戻ってきた。その後ろにいるやつを目を向けた時…心臓がドクンっと嫌な音を立てた。


一人は嶺華さん……白姫だ。愁華の元幹部だったし伝説の強さだから有名だ。


俺にとって大事なのは、そっちじゃない。



「あたしより暁都くんが紹介した方がいい気が……」


やめろ。俺にそんな資格なんてないし、紹介できることは何も無い。


「篠須光都_______」


そこにいる皆は誰もが、俺たちの関係を知っていた。


そして、その関係がどんなに複雑か…明星以外はみんな知っていた。_______________