[完]その口、利けなくしてやるよ。



「……っ」


耐えきれなくなったあたしは、そこから逃げ出した。


「っく、ぅううっ…」


昨日までのことを思い出してた。


隣には京介もいて、クレープを食べてから倉庫に向かう。倉庫に着くと、皆が明星さん!とか藤堂さん!とか言って、親しんでくれた。


それなのに、あれはまさに…敵を…いや、もっと鋭い目だった。


当時まだ強くないあたしは、泣きじゃくりながらおじさんの家に帰った。


おじさんにもすべてを話した。


「それは……」


考える素振りを見せて、すこく悩んでくれた。あ、おじさんは、世界No.1の族の2代目総長で、強さは誰にも負けなかった。


父が財閥を継いだのは、おじさんが医者を目指したから。目指しながらも総長として皆を引っ張って、医者になった時、姫としておじさんを支えてた彼女と結婚。


おじさんの家庭も明るくていいところで、だからあたしもこうして今生活できてた。