[完]その口、利けなくしてやるよ。

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あたしの家は、先祖から代々伝わる藤堂財閥、並びに藤堂組だった。


それは世界的に有名だった。


両親とあたし、そして、6才上の兄、3才離れた妹と５才離れた弟がいた


当時あたしが10才、妹が8才、弟が5才だった。


両親は 〝龍凰〟の初代総長と、その姫でとても強かった。ちなみに、嶺華…校長はその時の副総長。


家族は毎日笑いが絶えなくて、仲のいい家だった。


兄の名前は、「愁弥」。龍凰の幹部だったが、抜けて自ら族を立ち上げた。


それが、全国No.1の〝愁華〟


姫は取らず、争いは無駄にせず、汚いこともしないで、No.1まで登り詰めた。


けど、それをよく思わない族もいた。


そんな族には負けたりしなかったものの、明るく楽しい誰もが羨む家庭、その中には最愛の妻や子供を持った父は、嫉妬の対象にならない訳はなかった。

そして、顔もよく性格だって悪くない、全国No.1の族の総長で、強い。沢山のものを持つ兄もまた、そうだった。