すると、由紀が口を開いた。


「さっきね。帰り際に悠香に言われちゃった。・・・・・・・・今日の試合、すっごく楽しく遊べたよ。って。・・・・・あぁ、あれは遊びだったのかーって思っちゃった。」


遊び?


それは、颯十も同じなんだろうか。


試合だけじゃなく、・・・・・・由紀のことも遊び?


ただ、俺をからかっただけなのか?


そんなこと分からない。


でも一つ言えるのは、負けても勝っても気に入らないってこと。


「それでね、私言っちゃったんだ。すっごくムカついて。・・・・・・・・私の怪我が治ったら、悠香に絶対勝つよ。だから、せいぜい待ってなよ。って・・・・・・・。後から考えたらまずかったかな?」


ちょっ!?


「それはーーー、かなりの挑発?」


「だよねーーー。どうしよう。帰り際の悠香の顔が今までに見たことないくらい驚いてたし。・・・・あぁー!猫被ってんのバレたーーー。」


そう言って、頭を抱える由紀。