少ししてチームメイトが来た。


「東吾、挨拶。」


「・・・うす。」


体育館に整列して挨拶する。


颯十と目が合った。


口パクで何かを伝えられる。


「奪うね。」


俺は強く拳を握った。


そして、颯十達はバスに乗って帰っていった。


俺たちは集合を掛けられて、小林先生の元へ集まる。


「えー、今回の試合は課題が見つかるいい試合になったと思う。まぁ、勝てればいいんだが、今は課題が見つかったと思って喜んでもいいんじゃないか?とりあえず、合宿はこれで終わりだ。荷物まとめて、夕方には帰るからな。ちゃんとストレッチしろよ。」



「「「「「「はい!!」」」」」」


俺は1人体育館の外に行く。


そして、タオルを頭にかけて座った。


また、俺は・・・・・・・・・・


悔しい。


悔しい。


悔しい。


なんで、勝てない?


どうして止められない?


なんで?


1人自問自答していると体育館の扉がガタンと開いた。


誰が来たのかなんて見なくても分かる。


「・・・・・・・・東吾?」


由紀はそのまま俺の隣に座った。


俺に水を渡してただ黙っている。


何も言わないのはありがたいけど、由紀が気を使うなんて有り得なすぎて変な感じ。


あんなに勝つって言っといて、このザマだよ。


由紀に合わせる顔がない。