医者を脅して調べさせた。医者は半泣きだった。真紅は強きだった。
海雨のためならそのくらい何のそのだった。
窓の方を見るように、ベッドのふちに並んで腰かける。
海雨は髪を左肩に寄せて緩い三つ編みにしていた。
「んー、イケメンなのはわかるけど、何であそこまで騒ぐんだろうね」
「優れた遺伝子どうのってんじゃないの? わかんないけど」
真紅は、海雨とはこういったところで気が合うからすきだった。
騒ぐところが似ている分、騒がないところも似ている。
「でも真紅、桜城くんに変なことされてるわけじゃないんだよね?」



