「……黎さん、私はまだ十五なのでその対象に見られているとは思いませんでした」 「真紅、十五なの?」 「はい。高一です」 「彼氏は?」 「いないよ」 「そっか。ならいい」 「……黎?」 気を取り直したとばかりに、黎は進んでいた方を向く。 「自己紹介の続きだったな。俺は母親がイギリス人。父親が日本人。 今は家を出て、昔から世話になってる知り合いのとこにいる。彼女はいないから、誰をすきになっても問題なし」 「イギリス人? ハーフ?」