「って言うかママどこまで見てんの!」


「変質者だったら警察突き出さなきゃじゃない」


「………」
 

う……当初、黎を変質者扱いしたのは他ならぬ自分だ。


「ママは、反対はしないわよ? 真紅ちゃんが本当にすきなひとならね?」


「………」
 

こっくり、肯くことで応えた。
 

本当に、すきな人だと。
 

その子リスのような動作に、紅亜が抱き付いて来た。


「やーん真紅ちゃん可愛い~っ。お兄さんと早く付き合っちゃいなさいよ~」


頬をスリスリしてくる母。真紅は恥ずかしさで顔をあげられなかった。