「今度は私が護りたい。だから、護られているだけの場所にはいられない」 「―――……」 なら、この手は必要ないのか? 真紅には、もう……。 「だからね、今度は私が黎をもらいに行く」 「………は?」 も、もら……? 「影小路の家に入って、自分で立って見せる。影小路と桜城の家は繋がりがあるから、私が桜城にお願いしに行く。黎のこと、私にくださいって」 「………」 な、なんと……?