『百合緋嬢のご家族が経営母体じゃ』
「えっ? それって……理事長とか、そういう?」
『そうじゃ。百合緋嬢は一族の中心からは外れておるが、実は現当主の一人娘でのぉ。本来なら跡取り娘であったかもしれん』
「……何か理由があるんだ?」
『まぁの。それが、百合緋嬢が御門におる理由でもある。
百合緋嬢はその名前から、学校では理事長一家の娘と知られておるゆえ、腫れもの扱いというか……あまり仲の良い友人とやらもおらぬようじゃ。
いつも白の姫君が共におって、白の姫君にもよく懐いておられる。
……白の姫君大すきな我が主様とは険悪じゃ。
黒の若君に敵意はないのじゃが、表では男として通している白の姫君を嫁にすると言ってはばからん主様じゃからな。
百合緋嬢は主様を毛嫌いしておる』
……毛嫌いって……。



