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「あの、無炎さん?」
『なんだ?』
帰り道、無炎は隠形(おんぎょう)したまま答えた。
その存在を教えてもらってから、大体このあたりかな? というのはわかるのだが、隠形されてなお姿が視えるほどではなかった。
「無炎さんって……元は黒藤さんの式、とかなんですか?」
『いや、そんなことはないが……。見た目が似ているの、気になるか?』
「少し……。白ちゃ――白桜さんと黒藤さん、流派が違うって聞いたから……」
真紅は、そこには誰もいないように見えるけど、無炎の声のする辺りを見て話してしまう。
無炎は、少々の背丈の差とにごった紅い髪を除けば、黒藤と双児のように似ている。



