好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】



「……陰陽師やこちらの世界へは入らないということか?」


「……まだ、決めかねてる。今、私にとって一番大きい問題は、黎の中にある私の血。

もし、私が影小路や桜木としての力を手放しなら、黎の中の血も、力を失ったりする?」
 

真紅の力が血によって定められているとしたら、その可能性はないだろうか。


白桜は庭へ目をやった。


「出来るよ」


「っ!」


「真紅が力を捨て、ただの人間になることは出来る。

ただし、その代償として、真紅がこの先その力を取り戻すことは叶わないだろう」


「―――」