「………」 『白のひ――若君なら察しておられよう。お嬢はご自分の血に迷っておられる』 「………」 涙雨の言い分に、真紅は反論も、しかし付け足しも出来なかった。 「……真紅」 白桜は、自身の隣へ真紅を呼んだ。座るよう促され、真紅はこそっと腰かけた。 庭には、無炎だけがいる。 「……私、……」 「うん」 「影小路へ、入るつもりだった」 「うん」 「……白ちゃんに、問われるまでは、それが私に出来ることなら、て……」