好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】



「真紅も白のが話しやすいだろ。古人翁から話を受けたのは白なんだし。紅亜様も、いいでしょう?」
 

黒藤に笑顔で促されて、紅亜も架も咄嗟には反論しなかった。


黒藤は今度は、白桜に向き直った。


「白、先に戻ってる。真紅のことは紅亜様のところまで送ってくれよ?」


「わかってる。紅亜様、真紅嬢はご自宅まで必ずお届けいたしますので、どうかご容赦を」
 

白桜にも言われて、紅亜は細く息を吐いた。


「……わかったわ。真紅ちゃんと一緒に帰りたかったけど……ちゃんと私のところへ連れて来てね?」


「承知しました」


「――俺はここにいます」