好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】



(……色々)


「白ちゃん、真紅ちゃんにばれちゃったの?」
 

するりと聞こえた声は、母のものだった。


「ママ⁉ えっ、ここって他の人、入れないんじゃ……?」
 

白桜は、他人に聞かれては面倒だからと、結界とやらを張ったらしい。


気づけば、遠くを歩いていた学校の生徒も、姿を消していたのに。


「無能だとは言っても、少しは学んだわ。私は結界を張ることも壊すことも出来ないけど、這入(はい)るくらい出来るわ」
 

紅亜は、にっこり笑った。


「紅亜、様……?」
 

架が呆然と呟く。