好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】



「嫌いではないよ。嫌いだったら家に帰れなんて言わないよ。桜城の跡取りには、兄貴のが相応しいから」
 

これは、黎が言っていたように母・弥生の影響なのだろうか。


「兄貴はね〃桜城〃として優秀なんだ。小さい頃からそれを目の当たりにして、俺は兄貴を助ける立場になりたいって思ったんだよ」
 

あれ? これはどちらかというと、架自身の意思? そして呼び方が……。


「それは、鬼人としての、ってこと?」

 
あ。
 

言ってから、しまったと思った。


架には、黎が吸血鬼であると知っていること、話していないのに。