「いひゃっ⁉」 「ったく、どうしたって言うんだ。そんなに逢いに来たのが迷惑だったか?」 頬を覆っていた手が摘まんでから離れた。 真紅は頬を押さえて睨み上げた。 そんなことはない。逢いに来てくれて、とてもとても、嬉しかった。 今だって。 「………」 黎は、真紅の心配の理由なんて欠片も気づいていない。 ……架は知っていた、その理由。 「……遠慮、しなくていいなら訊いてもいい?」 「なんだ?」 「桜城の家って、どうなってるの? 兄弟なのは戸籍上だけ、とか」