+ 「名前、何だっけ?」 真紅は今、姫抱っこで吸血鬼に運ばれていた。 マイペースな鬼だった。 何だかもの凄く疲れたので、もう抵抗しない。気力を起こす血がない。 「……まこ。真紅(しんく)って、書く」 「真紅、ね」 「そっちは?」 「小埜黎(おの れい)。黎明の黎」 「れいめい?」 「『黒』って意味だ」