「ま、こ……?」 その、声も。知っている。 「れい……!」 暁なんかでは消えなかった。その存在は確かに在った。 「真紅……本物?」 訝(いぶか)し気な黎の胸元を、真紅は思いっきり摑んだ。 「黎! 私の彼氏になって!」 「………は?」 感動の再会、なんてものより、よっぽど突飛な再会になってしまった。