お願い、気づいて!!
副総長の瞼が全開で口角も上がってるけど、本音を見破って!
「えらいぞ」
「へへっ」
――あれ?
心臓がドクン、と大きく高鳴った。
なんでだろう。
桃太郎の頭をくしゃくしゃっとかき乱した副総長の姿が、なぜか一瞬、“あの人”と重なって見えた。
副総長と“あの人”は、似ても似つかないのに。
「ん、ご褒美だ」
「……いや、それは要らねぇっす」
「そうか?」
副総長が桃太郎にアイスをプレゼントしようとした会話で、ハッと我に返る。
“あの人”のことを思い出すなんて、いつ振りだろう。
「でも、なんか、ちょっとだけ体力ついた気がします!」
桃太郎はグッと拳を握りしめて、唇の隙間から歯を覗かせて嬉しそうに笑った。



