BAD & BAD【Ⅰ】





呆れを通り越して脱力したたかやんに、私は首を傾げる。



妄想って言い方はやめてくれる?


これはあくまで、確信に近い推測だから!



「大体、俺フラれてねぇし、告白してねぇし、好きな奴とかいねぇし!!」


「好きな子もいないの?私と一緒だ。そっか、たかやんも心の中で、リア充爆発しろって思ってたんだね!いぇーい、仲間だー!」


「仲間扱いすんな!!」



お互い、寂しい高校生活を送ってるね。



恋がしたいよ。


私を愛してくれる彼氏がほしいよ。


夢見た高校生活が、不良だらけなんてまっぴらだよ!




「それじゃあ、さっき言ってた最悪なことって何なの?」


「そ、それは……」




――キーンコーンカーンコーン。




たかやんの声に合わせて、タイミング悪く2時間目開始のチャイムが鳴り響き、先生が教室にやって来た。


たかやんは私から視線を逸らし、教科書を開いた。




結局、たかやんから「最悪なこと」の詳細は聞けずに、そのまま曖昧にされてしまった。