私は真修に刺々しい眼差しを向ける。


真修はわざと私と目が合わないように、足元に視線を落とした。



おい、お前。

家族ぐるみの仲って答えようとしたでしょ。



もし真修の親が神雷のOBだって皆が知ってたら、私の親もそうだと思って詳しく聞きに来ちゃうかもしれないよね?


それくらい考えたらわかるよね?



焦ってたからドジる率高まってるのかな。




「改めて、ようこそ神雷へ」



師匠がこの場を代表して、両腕を広げて私を快く神雷に迎え入れた。




「ん、歓迎の印にアイスやる」


「ちょっ、凛さん、ちゃっかり自分の分まで……!いつの間に2つ目のアイスを!?腹壊しますよっ」


「いいだろ、別に。桃太郎、お前も食うか?」


「要りません!」


「あ、メールだ。……やっべ、この前ナンパした子からデートに誘われちった~」


「へへっ、仲間が増えて嬉しいなあ」


「幸珀が……神雷に……。俺、大丈夫かな」




やっぱり、やけくそで神雷に入ったのは間違いだったんだろうか。


いきなり後悔が募っちゃったよ。




……前途多難すぎて、怖い。