あったかいなあ。


泣き出しそうな笑みが、溢れた。



「幸珀、大丈夫?」


「え?」


「顔、真っ白だよ」



真修が不安そうに私の顔を覗き見る。


青じゃなく、白。

私は相当、滅入っていたらしい。




「今日はたまり場に行くのやめとけ。家で安静にしてろ」


「ううん、行く」


「けどよ……」


「行けば元気になるから」


「んだよそれ」




朔の気遣いに、お礼を伝える。


ありがとう。

でも、ごめんね。



今、仲間に会いたいの。


会って、あのはちゃめちゃさに安心したい。



不穏な予兆を、今すぐに、忘れたい。




私が不格好に軋んだ表情を無理やりほころばせれば、朔と真修は顔を見合わせて、仕方なさそうに許してくれた。