昨日より人が少ない繁華街を通っていると。



あっ!

見知った人物を発見した。



「朔!真修!」



声をかけたら、前方にいた2人が振り返る。


私は駆け寄って、2人の間に割り込んだ。



「おはよ!2人もこれからたまり場?一緒に行くなら、誘ってよ」


「朔とはさっき会ったんだよ」



ふーん。

てっきり私を除け者にして、2人で約束してたのかと思った。




「お前、また夜更かししただろ」


「あは、バレた?」


「目の下にそんなクマ作ってりゃ、誰だってわかるわ。ただでさえ俺と違って中の下くらいの顔面なのに、さらにブスになってどうすんだよ」


「ねぇ、真修。朔が朝から喧嘩売ってくるんだけど、ぶっ殺していいかな。いいよね?」




禍々しい笑顔を、朔の言う中の下の顔面に貼り付けて、真修の方を向く。


真修は一歩引いて、私と朔を見据えていた。