恥ずかしがってるの?それとも、牽制のつもり?
どっちにしろ、納得いかない。
だったら、女子っぽく照れてほしかったよ!
そっちの方が、まだ可愛げがあった。
「悪いだなんて言ってないでしょ!?いいと思うよ!救世主に出会えてよかったね!!」
「あぁ、よかったよ!出会わせてくれた神に感謝だ!メシア万歳!!」
お互いに、なんとなく逆ギレした状態のまま会話をしていた。
大声を出しすぎて、喉が少し痛い。
私達は我に返って、どちらともなく顔を背けた。
「副総長は、何から桃太郎を救ったの?」
「そんなに俺と凛さんの運命的な出会いが知りてぇのか?」
「……いや、流れで聞いただけだけど」
「そうか、そこまで言うなら仕方ねぇ!教えてやろう!!」
私の話をちゃんと聞いてた?
神雷には、最後まで話を聞く奴が少なすぎる気がする。
しっかり教育しといてよ。



