BAD & BAD【Ⅰ】





恥ずかしがってるの?それとも、牽制のつもり?



どっちにしろ、納得いかない。


だったら、女子っぽく照れてほしかったよ!

そっちの方が、まだ可愛げがあった。



「悪いだなんて言ってないでしょ!?いいと思うよ!救世主に出会えてよかったね!!」


「あぁ、よかったよ!出会わせてくれた神に感謝だ!メシア万歳!!」



お互いに、なんとなく逆ギレした状態のまま会話をしていた。


大声を出しすぎて、喉が少し痛い。



私達は我に返って、どちらともなく顔を背けた。




「副総長は、何から桃太郎を救ったの?」


「そんなに俺と凛さんの運命的な出会いが知りてぇのか?」


「……いや、流れで聞いただけだけど」


「そうか、そこまで言うなら仕方ねぇ!教えてやろう!!」




私の話をちゃんと聞いてた?



神雷には、最後まで話を聞く奴が少なすぎる気がする。


しっかり教育しといてよ。