神雷の洋館に到着してから、早20分が経過しました。


只今、私は立ち尽くしながら反省しています。



「どうして、私は紙とペンを持ってこなかったんだ!!!」



これじゃあ、挑戦状を書けないじゃないか!


どうしてくれるんだ!作戦が台無しだよ!





「あの……」


「あぁ!?」



ふと声をかけられて、逆ギレしていた私は振り返って、そのまんまの態度で反応してしまった。



話しかけてきた相手を見て、ハッと我に返る。



「ここに何か用ですか?」



ど、ど、ど、どうして師匠が……!?


私より先に洋館に向かってたはずなのに。



「え、えーっと」


「……ん?君……」



内心混乱している私をよそに、師匠が私に顔を近づけた。