「遊園地に行ってどうするのかわかってから、決めようよ。幸珀をこのまま放置するのか、連れ戻すのか」



ね?、と顔を少し傾けた京に、まだ動揺を覗かせている桃太郎や下っ端達がぎこちなく了承した。



冷静になれる時間が、どうしても必要だった。


剛が戻ってきて、幸珀がやめて。

今日はいろんなことがありすぎた。




「……勝手にいなくなってんじゃねぇよ、バカ野郎」



ポツリ、吐き捨てた悪口は、ひどくか細い。





『信じているのなら、それをちゃんと行動で示さないと』


脳裏で、幸珀の不敵な笑みが過った。



あぁ、そうだったな。


言葉よりも、行動で。

立ち止まっていないで、走り出せ。



お前は、そういう奴だったな。





俺はもう、仲間を手放したくない。


だから、俺はあきらめない。



覚悟しとけよ、幸珀。