悩みに悩んだ末、私はやっぱり偵察しようと改めて決めた。


ここまで来ちゃったんだし、やることやって帰ろう。




「一番楽な方法は何だろう」



喧嘩ふっかけるのが、簡単でいいかな。


どうやってふっかけよう。


扉をバーン!と乱暴に開けて、挑戦状叩きつけるか。

うん、そうしよう。



「私って天才かも!」



さすが、お父さんとお母さんの血を引いてるだけはあるね。


バカと天才は紙一重ってよく言うし。



お母さん、どうやら私はバカではなく天才だったらしい。

あとで褒めてください。




それじゃあ、作戦も決まったことだし、挑戦状を書きますか。




この時はまだ、気づいていなかった。


今、紙とペンを持っていないことに。