繁華街から首長と神雷がいなくなって、早30分が経過しました。


私と剛は、未だ路地にいます。




「お、おいっ、変じゃないか!?」


「ヘンジャナイヨ」


「ほ、本当か!?服にゴミとかついてねぇか!?」


「ツイテナイヨ」


「カタコトで喋るな!ちゃんと確認してくれよ!!」




さっきから、剛はこんな調子です。



「本当にどこも変じゃないってば」


「本当に本当か?上から下まで、じっくりきっちりしっかりチェックしただろうな!?」



くどいわ!!

気にしすぎなんだよ!


んなもん、ざっくりでいいんだよざっくりで。




「なんでそこまで気にするの」


「す、少しでも良く見られたいからに決まってるだろうが!」


「それ、お見合いする時とか、彼女の家族に会いに行く時とかにする態度じゃない?」


「アホだろお前。そんなことでここまで気を遣わねぇだろ」


「アホはてめぇだ」




少なくとも、私は仲間と会うのに、そこまで気を遣わない。