剛がとあるスイッチを押すと、隔ててあった門が自動で開いた。


すっご。お金持ちの家は、システムが違うね。



突撃訪問メンバーがいつ、昨日みたいにここにやってくるのかわからないけど、ひと足先に侵入成功しちゃった。ラッキー。



「おじゃましまーす」



剛の家に入り、脱いだ靴を揃える。



ふふふ、桃太郎に女子力で負けてられっか。


私だって、さりげなくアピールできるんだよっ!




家の中も、全体的にでっかいなあ。

時代劇のセットみたい。


どこからかちょんまげの殿様が出てきそう。




「こっちだ」



私は黙って、剛についていく。



家が1件建てられそうなほど広い庭に面した、長い長い廊下の突き当たりにある、とある部屋に案内された。


ここって、剛の部屋?