BAD & BAD【Ⅰ】





……なんて、私の場合のたらればの話を空想しちゃうから、余計に十蔵寺剛は優しくて甘い奴だと思っちゃうのかも。


私からしてみれば、だけどね。




「自惚れて、いいのかな?」


「弘也、嬉しそうだね」


「すんごく嬉しいに、決まってんじゃん!」


「顔面崩壊してる」


「嘘!?」




すぐに手鏡が出てくるあたり、さすがだわ。


弘也のナルシスト感は、いつでもどこでも健在だね。



「皆、自信持っていいと思うよ」



幸珀先生の丁寧な解説のおかげで、皆の雰囲気が心なしか朗らかだ。



けれど、今までの話はあくまで憶測であって、真実ではない。


だからこそ、私達は行動しなくちゃいけないんだ。




「じゃあ、確かめに行こっか」


「は?」



皆のわいわいとした雰囲気を、私の提案がぶった切る。


静まり返った遊戯室に投下されたのは、たかやんの低い声だけだった。