「……で、具体的には何するの?」



周りに合わせて拳を上げていた師匠が、訝しげに尋ねた。



盛り上がっていた皆が、ピタリと静止する。


一気に、シーンってなった。ミラクル。



「な、何って……」



弘也は拳を下ろしながら、目を泳がせる。



うん、想像してた。

わかってたよ。


皆、無計画だよね。なんにも考えてないよね。ノリだけで生きてるよね。知ってた。



「ア、アレだよアレ~。ねっ、幸珀!!」


ちょっと弘也、私に強引に話を振らないで。



「お前なら大丈夫」って、アイコンタクトで無責任なこと言うな!


私もあんたらと同じ、計画性ゼロの人間なんだから!!



期待を寄せるな!厚かましい!!




「剛が残した手紙ならあるが、見るか?」


「そんなのあるの!?見る見る!たかやん見せて!」


「その前にシャワー浴びさせろ」