「剛、計画は進んでいるか?」


「はい、順調に」


「うむ、ならばいい。下がっていいぞ」


「失礼します」




年齢より若く見えるおじいさまに言われた通り、一礼してからおじいさまの書斎を出た。


扉を完全に閉めると、バタン、と乾いた音が響く。



夜らしい独特な匂いを連れて、自分の部屋へ移動した。





自分の部屋に入っても、息苦しさは抜けない。



眠たくても、眠れない。


ベットに横になり、天井を仰いだ。




“ひとり”になって、もう3ヶ月が経とうとしている。


俺にはもう、神雷の幹部だった頃の面影は、ほとんど無いだろう。



「あいつら、何してっかな」


なんて、そんなこと。



俺には、思い浮かべる資格すらない。