えええええ!?


本当に、師匠なの!?


ドッキリとかじゃなくて、真面目に!?



「師匠、随分と変わったんですね」


「へへっ、そうだろ?」



誇らしげにしてるところ悪いけど、これっぽっちも褒めてませんから。




金髪の不良の名前は、弥生 京【ヤヨイ キョウ】。


高校2年生の私より年上の、高校3年生。



ちなみに、私はブレザーの私立校で、彼は学ランの公立校だ。





彼との出会いは、私が小学5年生だった頃に遡る。



近所にあるゲーセンの格闘ゲームで彼と闘ったら、無敗の記録を持っていた私を相手に、彼があっさりと勝ってしまったのだ。


こてんぱんに負けた私は、悔しさを噛み締めながら頭を下げた。



『あの、弟子にしてください!』



彼は、快く2つ返事で了承してくれた。


その日から、私は彼のことを“ゲームにおける師匠”として慕っている。