誰だよあんた。


金髪の知り合いなんていないわ。



「俺だよ俺」


「オレオレ詐欺?」


「それは電話でしなきゃ意味ないんじゃないのか?」



いや、そんな真顔で返されても困ります。


こちとら冗談のつもりだったんですが。




……で、本当に誰?




「忘れちゃったのか?」


金髪の不良にしょんぼりとした顔をされ、心が痛む。



そう言われたって……。


私は目を細めて、まじまじと彼を凝視してみた。



ん?

え?


も、も、もしかして……!



「し、師匠!?」


「やっと思い出してくれた!!」