泡色涙〜星の数の雫〜

「まぁまぁ、落ち着いて。ね?」


かれこれ私達はあのぶつかった事件から10分くらい道に突っ立っていた。

そしてぶつかった例のイケメン君も必死の様子で私をなだめていた。



「メロンパン買ってくれたら落ち着く…」


「メロンパン?それで落ち着くの?」


「うん。メロンパン大好きだから」


「ふーん…じゃあいいよー。メロンパン買ってあげる」


「え?まじ!?いいの!?じゃあお言葉に甘えて♪」


「はいはい。…っていうかさここで出会ったのも何かの縁かもしれないから自己紹介しよー」


「え?別にいいけど…?」


「俺の名前は椎梛優汰。そっちは?」


聞いたことのない名前だった。

3年間同じ学校にいるのに知らない人って案外いるんだなぁ…

いや、でもここまでイケメンだったら女子のひとりやふたりは騒いでいるはずじゃ…

意外に知らないんだなぁ。私。