Inグラウンド






「やったー!間に合ったー!」






「と、灯ー!速すぎー!」






んー、でもそう言ってる割に疲れてなさそうだけどね〜





「「てか、私らなににでるの?」」






だよね…なんも聞いてないから分かんないわw






「1のS!しゅーごー!」





「ちーちゃん先生が呼んでる!行こ!灯」







ヘーイ






「○○借り物競争、色葉リレー、4,00メートル、借り物競争、理事長競技、○○、障害物リレー…小松、リレー、コスプレ競争、理事長競技…」






「ねー、和ちゃん?理事長競技ってなんだい?」






「一応、理事長が決める競技だそーです。姐さん」





アレ?今『ねえさん』が、『姐さん』に聞こえたんだけどなぁ?





「開会式は無いからなぁ〜、優勝クラスには毎年凄くイイモノがあるから頑張れよー。最初は借り物競争だぞー」






「ゲッ!私じゃん!てか何で私と和だけ競技数多いの?」





「はいはい、いーから行っといて、灯さんよー」






「ヘーイ」






借り物競争って言ってもなにすりゃ良いの?





「色葉灯さんー!5レース目に入ってくださーい!」




あ、係の先生はフツーそー





「はーい!」





早く始まらないかな?楽しみなんだちょっとだけ!








「1レース目、よーい、スタートッ!」





おお、始まった!






邪魔しまくりww





あの人早いなぁ…って!庵じゃん!庵もこの競技に出てたんか…






『おー!一位は2年S組風見 庵さん!ダントツでした!』







アナウンスの人凄い…こんな人をあんなにはっきり褒められる人はいないな…





庵の知り合いかな?












次私の番だ!






「5レース目!、よーい、スタートッ!」






さて、久しぶりに本気を出そうかな…





まずは、平均台を飛び越えて、ネットくぐって、跳び箱して、






よっゆー!








いつの間にかみんなが後ろ…







遅い奴ら同士で争ってどーすんの?





『何と…速いんでしょう!風見さんより速いかもしれません!彼女は一体何者なのか!』





アナウンスちょっとうるさい。





さて、借り物は何かな?





ペラッ





『助けてくれた人』





はっ?





いやいや、私助ける側ですから!





いや、待てよ?…1人いる!





でも、庵かぁ、いいや負けるよりマシ!





ダダダッ!(←2年のテントへ)






「庵っ!一緒に来て!!」





「はっ?」






もー、周りの女の人うるさい!





「私の借り物、あんただから!一緒に来て!」





「おう。」





よかった!





『おーと!?一年S組の色葉さんは一体何を引いたのか!?』






うっさい!黙れアナウンス!






『ゴール‼️』





やったー!1番!





「なー、お前何引いたの?」






庵がボソッと聞いて来た。






「あのね…」






『えー、では、一位になった色葉さんに何を引いたのか聞いて見たいと思いまーす!』





クッソ!タイミング悪すぎ!





ま、どーせ言わなきゃいけないダローからいいや






『何を引きましたか?』







「助けてくれた人です。」






キャャャャャャャャャャャッ!!!!!!






割れんばかりの悲鳴が響き渡った





「覚えてたんだ。」





「まーね。借り物競争付き合ってくれてありがと」






「いやいい。よかったな一位になれて」







くそぅ!庵のやつ!鼻で、鼻でフンッって笑った…





ムーカーツークー!






「じゃーな」






次庵と同じ競争だったら絶対勝って私も鼻で笑ってやるんだから!