「もし王子と付き合ったら、レンとは距離ができちゃうかもしれない。私、それは嫌だよ!」 早口で言っていて、自分でも何を言っているのかわからない。 ひとまず言い終えて、少しだけ息をととのえる。 「と、とにかく!王子とは何もないから。」 うん、これは事実。 しばらく重い空気が続く。 やがて、レンは口を開いた。