結局あの日から、流羽の仕事の忙しさもあって、
なかなか流羽と顔を合わせられず、話ができないまま修学旅行当日を迎えた。
流羽がリビングに入ってきた。
久しぶりの流羽の姿に胸がぎゅっと締め付けられる。
「おはよう」
私はぎこちないながらも、声を掛けた。
「…はよ」
ひと言だけ、しかも素っ気ない態度なのに、
私は久しぶりに会話できたことに嬉しさを感じてしまう。
ことごとく、自分はこの人から離れられないと思わされる。
「朝ごはん食べる?」
「いらない、先行く」
そう言って、流羽は家を出てしまった。
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