《流羽side》


バタンッ……

家を出てから少し立ち止まる。


「自由行動他のやつとまわる、か。」


正直俺は2人でまわりたかった。

マスコミの目なんてどうでもいい。

俺にとっては仕事よりも紫音が1番だから。

紫音のために始めた仕事だしな。


でももし、マスコミに撮られた時、迷惑がかかるのは紫音だ。


それを考えたら「俺と一緒にまわれ」なんて言えなかった。


最後の卒業旅行ぐらい一緒に居てーな。



俺は少しため息をついて仕事場に向かった。