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2000/8/5 9:12 《澪夜side》


「最高の……しん、ゆう……」


凍りついた空気の中
私は莉香の手帳の最後のワンフレーズを
読み終え滂沱と涙を零していた。


莉香。莉香……


私はなにもわかってなかった。


ただ拒絶されて悲しんでるだけで
もっと辛い思いをしている人の事を
全く考えていなかった。


「莉香が、そんな事を……」


智弘もうっすらと目を潤ませ
顔を逸らし悔しげに俯いた。


「媛乃さん……莉香さんと交わした“約束”
は本当ですか?…なら澪夜さんは
殺さないんですよね」


「…私はそんなこと、望んでない…」


恢斗が退屈そうにふよふよと浮いている
媛乃に怒りを抑えて声をかけた。