ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2000/8/5 6:45


「ふゎ……ぁ」


久々にゆっくり眠れた気がする。


小さく伸びをして
毎日のように降り注ぐ朝日を
今日もしっかり受け止める。


「あ…智弘」


隣にはまだ眠っている智弘がいて。


昨日のいろいろな事を思い出し


「ひゃぁぁぁぁ……」


情けない声を漏らしてしまう。


高校3年生になって
初めて実った恋。


見つめあった智弘の熱い眼差しや
重なり合った唇の柔らかさ。


全部私にとって初体験のものだった。


「と、智弘…起きて……!」


伏せられた長いまつげに
整った顔。


……やっぱかっこいい。


寝顔をまじまじと見てしまう
自分が気持ち悪いな、と思った。