「飛び降りって落ちてる途中に気失うらしいじゃん?やっぱ楽に死にたいよね」



「え、ちょ」




「ほら、早く」




「ちょ、ちょっと待ってっ!」




私が泣いてる理由を聞くこともせず、ぐいぐいと私の手を引く早川くんに思わず声を荒らげる。



「…なに?」



「いや、死にたいって言ったけど死にたくないっていうか」




「ふ、なにそれ」




「だって、本当に死にたい人って死にたいって多分言わないよ」




死にたいって言ったし、確かに思った。



こんな惨めで悲しい思い辛すぎて、消えてしまいたいって思ったけど、そうじゃない。